熊本県議会 本会議で城下広作の会議録
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5.菊陽町の都市計画と県の関わりについて (1)知の集積に県立技術短大の誘致 |
◆(城下広作君) いずれにしましても、TSMCが熊本に来たことによって、地場企業は、ありとあらゆる形で、何かしら関係ができればと期待する企業は多いわけでございますので、本当に、ある意味では、世界水準の技術を求められるのは、当然これはできませんので、ただ、地場の企業でもできるような仕事だけをある意味では選んで、そういう方にはなるべく直接やり取りができるような、契約ができるような形で配慮することは大事かなというふうに思います。 それと、この下水処理施設の問題は、よく、住民は、最初のときには関心を持たずに、知らないということもあるんでしょうけれども、後になって、いよいよ本決まりになったときに、それは大変だと言って反対運動を起こされると、もっと前にそういう意見が出なかったかということが多々ありますので、しっかり、最初のうちから、皆さんに、こういう問題がありますから、しっかり興味を持ってください、そして、そこでいろんな意見を述べてくださいという機会がないと、結果的に、最初でエネルギーをかけて、最後にまたそこでひっくり返される内容になるとこれは困るということを心配しますので、特にこの下水処理に関しては、住民の理解を求めるための、早め早めの対応が大事かというふうに思います。 次に、5点目でございます。菊陽町の都市計画と県の関わりについて質問をさせていただきます。 菊陽町は、1月27日、今後の町の土地利用方針を定める都市計画マスタープランを発表しました。それによると、JR豊肥線の三里木駅から原水駅間に計画される新駅から原水駅北側の土地区画整理事業と整備中の都市型スポーツ施設も盛り込む原案で、先月27日までに意見公募し、今月下旬頃に都市計画審議会に諮問する予定と聞いています。 このプランが通りますと、菊陽町のありようが随分変わり、都市型の町に大きく変貌するのでないかと、町民はもとより町民外の方からも注目されるのではないかと思います。 ここで、スクリーンを御覧いただきたいと思います。(資料を示す) これは、菊陽町における駅を中心とした市街地整備のイメージパースです。 計画の具体的な中身を見てみますと、今はイメージパースでありますが、3つ見てください。「賑わいエリア」、そして「知の集積エリア」「職住近接エリア」――住まいのところですね。と3つに分かれ、TSMCの隣接地という地の利を生かしたプランだと思います。 そこで、私は、このプランの中で気になることがありますので、県に関わることについてお尋ねをします。 まず1点目は、このプランの中に「知の集積エリア」が示されています。大変魅力的な発想だと私は思います。そこで、町の考えでは、大学のキャンパスや専門学校や研究機関や企業などが共同で利用するマルチテナントをイメージされているようですが、ぜひこのエリアに、6月の議会でも取り上げました県立技術短大を誘致してはと考えています。その際は、ぜひ4年制大学の移行も視野に入れていただきたいと思います。 移行した技術短大の跡地利用は、TSMCをはじめ半導体関連の企業に売却も考えられます。実現できれば、学生を中心とした若者でにぎわう街になりますが、この提案について、県の考えをお尋ねします。 この2つ目でございます。 この都市計画区間では、JRの新駅が設置されます。県は、JR豊肥線の複線化を度々要望されてきました。新駅を造るには、現軌道の改良を伴ってまいります。言い換えれば、複線化を目指すとすれば、新駅建設と区画整理事業は絶好のタイミングとも捉えられます。幸い、三里木駅から原水駅先の入道水踏切区間は、比較的住宅も少なく、農地エリアが広がり、軌道の複線化を実行するには、大変条件のよい区間でもあります。 ただ、JRの複線化を実行するに当たっては、区画整理事業の区域にも影響することが予想されますので、実行の可否を早く決める必要があります。県としては、複線化を強く求めるのであれば、他の区間では住宅密集地など課題も多いことから、なかなか難しいと私は考えます。 今こそ今回の区画整理事業は複線化の実現に向けた絶好のチャンスと捉え、菊陽町と早急な協議を行い、三里木駅から入道水踏切区間の複線化に向け協議を進め、JRに強く要望したらよいと考えますが、以上2点、木村知事にお尋ねをいたます。 〔知事木村敬君登壇〕 |