熊本県議会 本会議で城下広作の会議録
1.知事の3期目の総括と今後の取り組みについて


◆(城下広作君) 改めまして、皆さん、おはようございます。公明党の城下広作でございます。党を代表して質問をさせていただきます。
 昨日から代表質問が始まりまして、前川議員が100分、鎌田議員が100分、もうほとんど知事に聞くことがなくなる状態でございまして、私の場合、テーパックを最後に絞るような形の分で、質問を洗い出して見つけました。それでも重複するのがありまして、今回は、9問、これでも重複を避けて、1問は、せっかく原稿を書いたのも破棄しました。もう絞り込んだような形でございます。9問のうち5問は、知事に、あと4問は、各部長でございますけれども、部長の皆様は、皿を割る決意で、きょうは答弁をしていただきたいというふうに思います。
 それでは、早速質問に入らせていただきます。
 知事の3期目の総括と今後の取り組みについてということでございます。
 昨日の自由民主党・前川議員の代表質問で、知事は、来春に行われる知事選に、4期目の出馬を決意されました。恐らく、知事がこの結論を出すまでには、私たちにははかり知れない、相当悩み抜かれた末の判断だと御推察いたします。
 私は、昨日の知事の決意をお聞きしたとき、知事が初当選されてから今日に至るまでの足跡を自分なりに回想してみました。
 まず、知事が、議会で初めて登壇された平成20年6月定例会で、みずからの使命を「大きな可能性を秘めている熊本を目覚めさせ、躍動し、飛躍する県に変えていくこと、そして熊本県民の幸福を最大化すること」と述べられました。
 そして、知事は、厳しい財政状況、長年の懸案であった川辺川ダム、水俣病の問題などある中で、みずからの給与のカット、川辺川ダムの白紙撤回、水俣病被害者救済特別措置法の制定に向けた国への働きかけに尽力され、解決に向けた道筋をつけてこられました。
 また、2期目に入ってからは「熊本の100年後を見据えた取り組みもしっかりと進めることが重要である」と訴えられ、知事の思いや夢を全職員共有するために、職員には、常に前向きに、かつ果敢に挑戦することを呼びかけられ、皿を割ることを恐れるなと激励されてきました。中には、皿を割り過ぎた職員もいたかもしれませんが、大方の職員は、知事の思いを酌み取り、日々の業務に邁進されていると確信します。
 そして、3期目は、県民の幸福量の最大化の総仕上げに向け、みずからを鼓舞し、出発をされようとしていたやさき、誰もが想像し得なかった、知事就任の2日前に熊本地震の前震が、そして就任の日には本震に見舞われ、その後は、皆様も御承知のとおり、震災復興のため、今日まで休むことなく、復興の陣頭指揮を知事はとってこられました。
 そこで、知事にお尋ねします。
 知事のおよそ3期12年間のうちで、前半の2期8年間は、震災の対応はありませんでした。では、この期間で、知事が目指してきた県民の幸福量の最大化の達成について、知事はどのような認識をお持ちか、お尋ねします。
 次に、知事就任3期目に当たり、熊本地震から約3年半たち、ある程度落ちつきを見せつつある今日、知事が、震災直後は気づかなかったが、今になると、当時はこう対応しておけばよかったと教訓になるようなことがあれば、お示しください。
 また、本来、何事もなければ、3期目のビジョンは、今ごろ終わりを見ることができたと思いますが、熊本地震によって、予定が大きく変わりました。言いかえれば、本来やろうとしたことが約4年間おくれてしまったのではと、私は捉えています。
 そこで、知事が4期目を目指すに当たって、震災復興に当たられるのは当然でありますが、それ以外に、知事が、これだけはなし遂げたいと、かたく決意しているものがあれば、改めて、県民に対してわかりやすい言葉でお示しいただきたいと思います。
 以上、蒲島知事にお尋ねします。
 〔知事蒲島郁夫君登壇〕