熊本県議会 本会議で城下広作の会議録

8.高校再編計画等について

(1)県立高校の適正配置と再編計画
(2)保護者に係る経済的負担
(3)県立高校でのクーラー設置

◆(城下広作君) 太陽光パネルでは、今回、例えば真備町なんかでも、洪水でパネルが逆に水没したと。これは一部感電するということもあったりとかして、場合によっては危険なものになるということで、こういうこともちょっと注意しなきゃいけないかなと思いますけれども、特に、先ほどから話題にしているメガソーラーの大きい事業所、ぜひ協定を結んでいただいて、何か問題があったときには、ちゃんと責任もしっかり共有しますよという意思表示のあらわれが協定の締結だと思うんですね。これを逆に言えば、やらないとなると、どうも何か心配するのが一般的な考えじゃないかなというふうに思います。
 また、昨今は、ああいうところにもできていいのかなと思うところにばんばんばんばん太陽光パネルがたくさん大型にできている。これも、大体やっぱり大変心配しているような人もありますし、観光で人を呼ぼうとする阿蘇地域なんかでも、その近くなんかにも結構あったりなんかして、やっぱり守るべきところは、何かしら条件がクリアしていても、県としてはちょっとそこは遠慮してもらいたいとか、そういう強いメッセージを出すところもあるんじゃないかということで、この辺はちょっとめり張りをつけながら、この協定書も生かしながら、しっかりと守るべきものは守っていただきたいなというふうに思います。
 では、次に、8番目の質問でございます。高校再編計画等についてお尋ねをします。
 ことしの高校野球は、第100回記念大会で、秋田県立金足農業高校の大活躍もあり、大変盛り上がりました。特に、準優勝に輝いた後も、金足農業野球部員の一挙手一投足は、地元のみならず、全国的に話題になりました。
 また、農業高校の活躍ということもあり、農水省は、感謝状を贈り、日本農業新聞は、決勝の結果を一面に掲載、めったに出さない号外まで出したそうです。そして、県は、県民に感動をくれたと、県民栄誉賞を与えました。高校生の存在が、これだけ全国に、また、地元に歓喜と感動を与える力があることを改めて知らされました。
 私は、ふと高校野球熊本大会を思い浮かべました。ことしも活躍した多良木高校が、もし優勝し、甲子園に行っていたら、閉校予定の高校の活躍に注目が集まり、すごい話題になっただろうなと、勝手に想像しました。
 では、本題に入りますが、第1問目の質問として、今県下では、熊本市以外の県立高校の大幅な定員割れが問題となっています。その原因が少子化にあることは誰もが承知で、特に、熊本市周辺以外では、その加速が半端ではありません。
 小学校の閉校に始まり、中学校の閉校、その上高校を失えば、地域の活性化どころか、後は衰退を待つばかりと、嘆きの声が聞こえてきます。せめて県立高校だけは残ってもらいたいと、各地域で声が上がるのも、至極当然のことと理解をします。
 ただ、熊本市以外の県立高校の定員割れの原因として、私は、もう1つ気になることがあります。それは、熊本市以外で地元中学校を卒業しますと、およそ半分の生徒が地元の高校進学を選択せず、主に熊本市内の県立高校や私立高校に入学する生徒が多いと聞きます。
 より高い高等教育を目指し進学する生徒、スポーツのすぐれた学校へ進学する生徒、個人の意思が尊重されるのは当然のことと思います。しかしながら、何かしらの手を打たないと、熊本市以外の県立高校の存続は、今後ますます厳しくなり、わずかな県立高校しか残らなくなります。
 そこで、県立高校の再編計画に当たっては、もともと適正規模の目安として1学年4クラスから8クラスとしていることから、県下全体の県立高校の適正な配置を基本に考え、県下の少子化の現状に配慮し、熊本市内の県立高校の定員も下げることが望ましいと思います。市内で高偏差値の高校の一定のレベルを保つことにもつながると思います。
 あわせまして、市内の県立高校の定員を下げる場合は、市内の私立高校に対しても、定員の検討をお願いする必要があると思います。
 いずれにしましても、県立高校のあり方は、熊本市に一極集中し、熊本市以外の県立高校がどんどんなくなることだけは避けなければならないと思いますが、今後の県立高校再編計画をどのように考えておられるのか、お尋ねします。
 次に、第2点目の質問としまして、県立高校の保護者に係る経済負担についてお尋ねをします。
 県立高校の授業料が平成22年度から完全無償化になり、平成26年からは所得制限で一部除外されましたが、関係する保護者にとっては大変喜ばれています。
 しかし、授業料の負担がなくなっても、制服や体操服、また、修学旅行費や各種教材、教科書など、ほかにも購入するものが多く、また、そのほとんどが入学時に必要となり、約25万から30万円の負担に苦慮し、深刻に悩む家庭も少なくないと聞いています。
 私も、直接保護者から電話で相談を受けたことがあります。その内容は、部活で使うユニホーム代が高過ぎる、もう少し保護者の負担を考えてくれないか、また、ある保護者からは、靴下から指定してくる、色だけそろえればいいのではないかなど、さまざまありました。
 今一般市場では、衣料品に関しては、豊かで品質もよく、低廉な価格で出回っています。例えば体操服のジャージなどは、数千円であるものが、学校で買うものはその倍の値段がするなどの声も聞かれました。
 いずれにしましても、今高校の進学率はほぼ100%に近い状況です。言いかえれば、高校入学を控えるほとんどの家庭が対象になります。
 そこで、県立高校による保護者の負担の状況にはどのような認識をお持ちなのか、お尋ねをします。また、保護者負担の軽減対策についてお尋ねをいたします。
 次に、3点目の質問としまして、ことしの夏が大変猛暑だったことを受け、今政府では、小中学校にクーラー設置の動きが高まっています。県立高校の場合は、義務教育ではないため、行政の支援はないようですが、暑さは高校生も変わりませんので、県立高校の場合は、その費用を保護者が負担し、普通教室だけは設置されているようですが、音楽教室や化学教室など、特別教室にはないところが多いと聞きます。特に、熊本市以外の生徒数が少ない県立高校では、保護者の負担が高くなる理由で設置されていないところが多いと聞きます。ここでも、生徒数の多いところ、少ないところの格差が生じています。
 そこで、県立高校でのクーラー設置については、従来どおり保護者負担とするのか、それとも一部行政負担を考えるのか、お尋ねします。
 以上3点、宮尾教育長にお尋ねをいたします。
〔教育長宮尾千加子さん登壇〕