熊本県議会 本会議で城下広作の会議録
・地域振興券交付事業の進捗状況について

(1)交付状況と換金状況について
(2)偽造等の問題の発生について
(3)地域振興券交付事業の効果の把握について

◆(城下広作君) ありがとうございました。知事の力強い決意を聞いて安心をしました。  きょうの私の質問は、この五つのキーをコンセプトとして、当面する課題をどう対処するかということを随時お尋ねしていきたいと思います。  まず初めに、地域振興券交付事業の進捗状況について、三点ほどお尋ねしたいと思います。  既に皆様御承知のとおり、この地域振興券は、この冷え切った日本経済をどのように立て直すか、いろいろ論議をされた結果、今日の最大の原因は、国内総生産、いわゆるGDPの六割を占める個人消費の落ち込みであること、そしてそれをどう拡大していくのか、論議の中で、景気回復の呼び水策として我が党が主張し実現したものであります。  熊本県下に至っては、総額約百十億円、交付対象者数約五十五万人の人に、二月二団体、三月八十九団体、四月三団体と交付が始まり、印刷の発注先も、県内に工場がある県外印刷業者への発注を含めると約九〇%が県内業者で行われ、さまざまな工夫がなされました。恐らくきょうもどこかの店で振興券が使われているものと思います。  私は、選挙期間中、さまざまな方にお会いをし、いろんな声を聞きました。ある主婦は、私の家には五人の子供がいます、ですから十万円いただき、入学の準備に非常に助かりました、本当にありがとうございましたと、お礼まで言われました。また、ある老夫婦の方は、うちは二人で四万円いただきました、少ない年金生活の私たち二人には大変助かりました、これで二カ月分の食費が助かり、多目に買いだめできますと大喜びでした。やはり庶民の方々は、この不況のときに一人二万円の支給がどれほどありがたいことか、想像以上の声を聞くことができました。  当初、マスコミの報道の中には、景気回復にはつながらないのではないかとか、税金のむだ遣いだとか報道されていましたが、それは生活者の現場を知らない人の意見であると思います。生活者の現場には、確かに悲喜こもごもあったことは事実です。中には、同じ七十歳以上なのに、隣の方はもらえて私にはもらえないと腹を立てている人もいました。詳しく内容を聞いてみると、息子さんの扶養家族に入っているというのが大半の支給を受けない理由でした。扶養家族に入っている分、息子さんが扶養控除を受けて今回の二万より得をしているのだから、息子さんから二万円もらった方がいいですよと言いましたら、息子がやるわけありませんと、家庭内の不満をぶち上げていました。  また、中学生のいる家庭でも話題になっていました。中学生本人が、自分に来たものだから自分の好きなものを買うと言い張り、妙な雰囲気になりながらも、家族が久しぶりに対話の時間がとれ、お互いを理解して結果的に折半することで和解したと喜んでおられました。景気回復への一投が、それなりに生活現場に波紋を呼んでいる一こまを紹介しました。  そこでお尋ねします。  第一点目に、現時点での地域振興券の交付状況と換金状況はどうなのか。各自治体ごとの差はあると思いますが、おおよそどのくらいなのか、お尋ねします。  第二点目ですが、当初より偽造の心配などが取りざたされていましたが、今回の実施は初めての試みでもあり、市町村において偽造等の何か問題が発生していないか、お尋ねします。  第三点目ですが、早いところで三カ月、大半が二カ月をちょっと過ぎたところであり、九月末までにはすべての市町村で振興券の使用期限が切れることになりますが、その後の経済効果等、この地域振興券交付事業によってどのような効果がもたらされたのか、検証を行う必要があると考えます。県では、最終的に地域振興券交付事業の効果の把握を行う考えがあるのか、またいつごろ一定の結果を出す予定なのか、お尋ねします。  いずれにしても、間違いなく約百十億円がこの半年間で県内に落ちることになる、このことに期待をしたいと思います。以上、三点よろしくお願いいたします。   〔総務部長望月達史君登壇〕