熊本県議会 本会議で城下広作の会議録

2.緊急速報Jアラートへの対応について


◆(城下広作君) 知事の、震災から7年ということで、大変な思いで先頭に立って頑張ってきた、このことは、県民もよく理解をしているというふうに思います。
 いずれにしましても、この防災、最近はまた日本全国の至るところで地震がよく発生しております。また、さきの台風でも、いろんな形でやはり死者が出たり、また、非常に大きな被害を被っております。
 やっぱり忘れた頃にやってくる、これがある意味では災害である、このことを忘れない意味でも、しっかりと、ある意味では防災センターのこともPRしながら、そして亡くなった方に対する哀悼のことを常に忘れない、その命の貴さということを学ぶ場所にならねばならないというふうに思っております。
 また、教育長の答弁の中に、しっかりと児童生徒の教育の場ということもありますが、熊本県の場合には、水俣病を経験して、そしてそのことを環境学習として水俣に学ぶ肥後っ子教室ということを、県下小学生、毎年、全小学5年生が勉強するという取組があっております。
 まさに、環境では、水俣の学習を通してしっかり取り組んでいる。防災に関しては、今回このような新しい防災センターもできましたので、こういう場を借りて、しっかりと取り組んでいただきたいというふうに思っております。
 では、次の質問に入らせていただきます。
 緊急速報Jアラートへの対応についてでございます。
 これまで、Jアラートに関する質問は、数名の議員が取り上げられています。今回あえて私が取り上げるきっかけとなりましたのは、4月13日午前8時ちょうど頃、突然、テレビや携帯電話等で、北海道周辺に弾道ミサイルが落下するおそれがあると、全国瞬時警報システム、いわゆるJアラートが発令されたことで、私もびっくりしましたが、当の北海道では大変な騒ぎとなり、国内全体に衝撃が走ったからであります。
 これまで、Jアラートは、先月31日、沖縄に発令されたものを含め、過去に8回発令されましたが、北海道の場合は、日本の領土、領海に落下するとの予測は過去に前例がなかったため、驚きは隠せませんでした。
 テレビの画面に「直ちに避難。直ちに避難。直ちに建物の中、又は地下へ避難して下さい。」との呼びかけに、どのような対応をすればよいのか、しばらく考え込みました。恐らく、多くの方が、私と同様、戸惑いを持たれたと思います。
 このような経験から、私は、Jアラートの発令に伴い、北海道ではどのようなことが起こったのか、もっと詳しく知りたいとの思いから、ゴールデンウイーク明けの5月8日に北海道庁を訪ね、危機管理防災課、道警察本部の方々に、当時の状況、道庁の対応、道民の取られた行動について話を伺ってきました。
 そこで分かったことは、Jアラートの発令が午前7時55分頃だったため、通勤通学の時間帯と重なり、一部の小学校では、登校前の児童に自宅待機を呼びかけるメールを保護者らに通知、登校途中の児童には、教員らが手分けをして学校まで引率、既に登校した児童らは体育館に避難、また、札幌市営地下鉄も25分間運転を見合わせたため、運転開始後は通勤通学客で大混乱だったようです。
 このような状況である中、道庁では、具体的な対応は何もできなかったとの答えで、また、道警察本部の対応も、特別な対応を取ることはなかったと言われていました。ただ、道警察には数本の110番があり、どうすればよいのかの問合せが寄せられたそうです。やはり、突然のJアラートの発令は、ミサイル発射から着弾までがわずか5分という短い時間だったため、対応の難しさを感じました。
 そこでお尋ねしますが、これまで北海道のことだけを述べてまいりましたが、5月31日未明、沖縄県にJアラートが発令されました。当然、現地では相当な混乱があったようです。
 そこで、本県も、Jアラートの発令の際の県民の行動について、県のホームページに掲載されています。果たしてどれだけの県民が、このことを知り、万が一の対応に心がけておられるのか、大変気になります。
 昨年12月の議会での答弁では、本年度にJアラートの発令を想定した訓練を行うとありました。まずは、開催時期や訓練内容の詳細についてお伺いいたします。
 次に、北海道庁は、今回のJアラートの発令に関し、内閣官房長官と消防庁長官宛てに、北朝鮮によるミサイル発射に関する緊急要請を、北海道知事名で、Jアラート発令の当日付で提出されました。
 内容としては、主に3点、一つ、北朝鮮に自制を求める、一つ、迅速かつ的確な情報の伝達、一つ、船舶や航行中の航空機に対する迅速な伝達ですが、これは、全国的に取り組むべき内容だと私は考えます。
 そこで、蒲島知事は、九州知事会会長でもあります。ぜひ、国に対して、国民、県民が緊急事態に適切に対応できるよう、積極的に訴えていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。さきに述べた県民への周知と訓練の情報と併せて、御答弁をお願いいたします。
  〔知事蒲島郁夫君登壇〕