熊本県議会 本会議で城下広作の会議録

5.熊本都市圏道路整備について

(1)熊本都市圏3連絡道路の早期実現に向けた決意について
(2)完成までの時間軸について


◆(城下広作君) 今回の台風14号で、どれだけの方がある意味では早めの避難をされたかは詳しくは分かりませんが、大変当初の予想では、もう本当に大型でどうにかなるんじゃないかと、本当、気をやきもきされた方も多かったというふうに思います。やはり、ある意味、早め早めの避難ということをしっかりと植え付けていくということが一番大事じゃないのかなというふうに思います。
 そういう意味で、熊本県も、防災センターという、ある意味では防災の本拠地となるような形をこの県庁に造られるわけでございます。さらに意識が高まるような、その中にまた展示されるものも、県民に本当忘れかけた頃にまたその意識が呼び戻せるような内容になるように、ぜひ期待をしたいというふうに思います。
 それでは、次の質問に移らせていただきます。
 熊本都市圏道路整備についてでございます。
 先月、8月27日に、熊本市内のホテルにおいて、熊本都市圏3連絡道路建設促進協議会設立総会が開催されました。
 この協議会は、熊本市内中心部から北側、南側の最寄りのインターチェンジへ10分で、また、空港までを20分で結ぶ、いわゆる都市圏3連絡道路、10分・20分構想の早期実現に向け、行政と経済界等の関係者が一体となり、立ち上げたもので、私も参加をしました。私の率直な感想は、このような会合がもう少し、いや、もっと早く実現すべきであったと思いました。
 総会では、全国20の政令都市の中で、熊本市中心部からの平均速度は全国ワーストワンで、1人当たりの損失額試算では、熊本市民が年に約17万~24万円、熊本県民が年に約13万~17万円であると発表がありました。
 思い起こせば、私が県議になったばかりの23年前、当時の熊本都市圏交通関係の特別委員会や常任委員会での論議は、東バイパスの都市高速化、中央分離帯をなくしての6車線化、また、主要道路との立体化など、激しい論議が交わされた記憶がありました。
 しかしながら、諸般の事情により、結局都市高速道路を諦め、現状の6車線化になり、立体交差は近見交差点の1か所のみしか実現できていない状況です。
 今回の構想が、論議はするけど中身は進まずであれば過去の二の舞になり、経済損失はさらに拡大し、熊本の成長の妨げになります。
 折しも、TSMCが本県に進出し、それに関連する企業が熊本に集結する流れがあることや、空港も民営化し、コロナ収束後は大幅な人流の増加を見込んでいることから、今回の協議会の設立は、まさにラストチャンスと捉え、早期実現に向け、結果を出せる協議会に期待が寄せられています。
 そこで質問いたします。
 この計画の3連絡道路は、熊本市以外の幾つかの周辺自治体が関わってきます。また、熊本市は住宅密集地の用地取得などで課題を抱えていると思います。
 こうした状況を考えますと、早期実現に向けては、県の支援や調整役としての役割が一層高まると思いますが、県はどのような決意を持って取り組まれようとしているのか、お尋ねします。
 また、実現に当たっては、相当の予算が必要と言われていますが、そうしますと、財源の問題では国に積極的に関わっていただかないと、早期実現は到底無理があります。
 今後、国に対しての支援の要請について、また、都市圏3連絡道路、10分・20分構想は実現へのスピードが何といっても大事です。完成に向けては、おおむね何年を目標にしているのか、協議会の会長である蒲島知事にお伺いをいたします。
  〔知事蒲島郁夫君登壇〕