熊本県議会 本会議で城下広作の会議録

1.平成28年熊本地震復旧・復興対策における知事の決意について

(1)復旧・復興計画に関する知事の注力点
(2)被災市町村への県職員の派遣

◆(城下広作君) おはようございます。公明党の城下広作でございます。党を代表して質問をさせていただきます。
質問に入る前に、今回の熊本地震で不幸にして亡くなられた方々にお悔やみを申し上げますとともに、被災された方々に心からお見舞いを申し上げます。
本日の質問は、災害関連の質問に限らせていただいております。先週の代表質問も災害関連の質問でございますので、かなり重複をするような予定でございます。しかし、土日を挟みましたので、ある意味では、答弁される方は、新たな気持ちでまたしっかりと踏み込んだお答えをどうぞ期待をしたいと思います。よろしくお願いを申し上げます。
では、早速質問に入らせていただきます。
最初は、平成28年熊本地震復旧・復興対策における知事の決意についてお伺いをします。
4月14日、地域の集会を終え、妻と2人で自宅へ向い歩道を歩いていたとき、忘れもしません午後9時26分ごろ、突然大きな揺れを感じました。ただ立つことが精いっぱいで、お互い支え合いながら地震が終わるのを待つのみでした。
その後、4階の自宅マンションに到着すると、部屋の中は当然あるもの全てが転倒して悲惨な状況でした。私は、後片づけはゆっくりしようと妻に言い残し、すぐさま防災服に着がえ、我が党の県本部に向かいました。そこで初めて益城町が震度7であることを知りましたが、最初は熊本で震度7があるはずがないと信じられず、誤報だと疑いました。
すぐさま我が党の地元町議に電話しましたら、とんでもないことが起きましたとの返事があった瞬間、大地震が起こったと全てを受け入れることができ、まず、現場に行くことを決断、益城町役場を目指し、到着したのは発震から約1時間後の10時30分ごろでした。
停電した庁舎を横目に駐車場を見渡すと、着のみ着のままの住民の方が、アスファルトの上にブルーシートが敷かれている上で、毛布にくるまり震えておられる高齢者の方、生後数カ月の赤ちゃんを抱えておられる母親など、皆が不安と余震を恐れおびえている様子がうかがえました。
その後、西村町長とお会いし、情報をお尋ねしても当然わかる状況にはありませんでしたので、再び被害状況を収集している駐車場に向かいますと、救援物資が到着していたので、その荷おろしを我が党の町議と手伝い、その最中も強い余震があり、その余震があるごとに、どこからともなく悲鳴が上がっていました。そこで地元の大平県議ともお会いすることができました。
その後、午前2時に現場を後にし、想像を絶する被災現場を見ることは夜が明けてからになりました。
15日朝からは、次々と明らかになる被災状況、残念ながら亡くなられた方々や行方不明者の情報もわかり出し、これ以上被害がふえないことを祈るだけでした。
その日一日は、被災地の掌握と救援物資の調達に明け暮れ、一旦帰宅した16日深夜のあの本震を受けてからは、家族は避難所で暮らし、私は車中や議会棟で10日ほど夜を過ごしました。
今回被災した地域では、同じようなことを県民の皆さんが経験され、今なお避難が続いている方もおられます。
そこで、今回の震災に当たり、発災から今日まで、知事を初め県庁職員の皆さんの献身的な対応に心から敬意を表します。
また、自衛隊を初め、全国から国や地方自治体の職員、また、ガスや水道、電気、通信などの復旧に当たられた皆様、そして全国から集まったボランティアの皆様、さらに救援物資や義援金などの心温まる御支援をいただいた皆様に心から感謝を申し上げたいと思います。
災害は、当然ないほうがよいに決まっていますが、自然と共存している限り、これを避けることはできません。
我が県は、4年前にも阿蘇を中心に襲った大水害を経験したばかりで、その傷も癒えないやさき、今回は、我が国でも経験したことがない震度7を連続2回受けた大地震、また、1,600回を超え、今なお続く余震、どれも過去に類を見ない災害を受けることになりました。
しかし、蒲島知事は、必ず乗り切れると県民に力強いメッセージを出していただきました。そして、それを実現するため、国に対して全力で訴えておられます。
さきの知事選挙を振り返ってみれば、蒲島知事は、選ばれし知事として疑う県民は少ないと私は思います。
それに、蒲島知事は、この任期の期間を復興にささげる4年間と決意されていると聞きました。ぜひ頑張っていただきたいと思いますし、それが県民の最大の願いだと思います。
そこで、お尋ねします。
平成24年7月12日発災の熊本広域大水害を受けて、その後策定された復旧・復興プラン。今後、それを参酌しながら、今回の大地震という誰もが想像しがたい大災害、先が見えない余震との闘い、車中泊など把握できないぐらいの避難者の数、今後のプランにはさまざまな対応が検討されると思いますが、平成28年熊本地震復旧・復興プランの策定に当たり、知事が特段こだわりを見せるとすれば、どのようなことを考えておられるのか、お尋ねします。
また、今回被災した市町村において、発災当初から明らかに職員の人手不足が懸念されたところも見られましたが、例えば益城町では、臨時の罹災証明発行所であるグランメッセ熊本では、受け付け開始直後から、受け付け開始時間が朝9時にもかかわらず、それ以前に多数の方が待っておられ、その日の予定数である700名の申し込みが既に9時には終了するなどして混乱をしていたようです。
そこで、今回被災した市町村において、県として、応援が予想される業務について、積極的にかかわることはできたのでしょうか。県職員の派遣の対応についてお尋ねをいたします。
以上2点、蒲島知事にお伺いいたします。
〔知事蒲島郁夫君登壇〕