熊本県議会 本会議で城下広作の会議録
1.中小企業支援対策について

(1)「資金繰り円滑化借換保証制度」の周知と本県の利用状況・反応
(2)高金利設定に対する県の対応
(3)「熊本県中小企業再生支援協議会」の利用状況と県の関わり方

◆(城下広作君) 公明党の城下広作でございます。改選後初めての質問でございます。今回は五項目用意したわけでございますけれども、知事には残念ながら質問がないわけでございますけれども、最終責任者として、知事に、ある意味では答弁をしたというような気持ちで聞いていただきたいというふうに思います。  では、早速でございますけれども、いわゆる選挙を通して県民の声をとにかく生で聞いてきたという実感がございます。そういう近々の問題といいますか、身近な問題を今回取り上げましたけれども、しっかりとそのことを考慮していただきまして、執行部の方には答弁をしていただきたいというふうに思っています。  では、第一番目に、中小企業支援対策についてでございます。  我が国の経済発展の下支えをやってきた中小企業、そして本県の財政や雇用を初めとするあらゆる分野で多大な貢献をしてきた地元企業。長引くデフレと金融機関の不良債権処理の加速の影響を受け、国内はもとより、県内企業の多くが再生の道筋が見えないほどに厳しい状況に追い込まれているのは決して少なくないと思います。  その証拠に、東京商工リサーチの調べでは、資本金一億円未満、負債金額一千万以上の中小企業の倒産件数は、昨年だけで一万八千六百八十七件に達し、そのうち不況型倒産が七三・六%を占めたと聞き及んでいます。  本県においても、昨年度の倒産数は、大型店舗の倒産を筆頭に百八十社に上り、負債総額二千百二十八億一千万円に達しています。  本年度は、既に四月、五月の二カ月で三十三社、負債総額も百五十七億七千七百万円に達し、今後も連鎖倒産や経営不振などの理由で倒産を余儀なくされる企業がふえ、雇用の悪化を招くのではないかと心配されています。  このようなことから、国も、最重要課題として経済再生のために中小企業支援策を次々に打ち出し、中小企業をサポートしてきたわけですが、特に九八年十月に実施された信用保証協会による中小企業金融安定化特別保証制度の実施により、資金調達が困難であった中小企業には、まさに朗報であり、窮地をしのぐ制度であったと高い評価を得たようです。  現に、全国的な数値を見れば、約百七十二万件の利用があり、金額的にも約二十九兆円が利用されており、本県においては一万三千百九十五件、金額にして二千百四億二千六百万円の貸付保証ができたことは、この制度がいかに利用しやすいかとの裏づけではないかと思います。  しかし、残念ながら、この制度も二〇〇一年三月末で終了し、その後も日本経済はデフレから脱却できず、金融機関は、新たに発生する不良債権処理に追われて、中小企業金融に力を入れる余裕がない状態が続いているわけです。  このため、引き続き中小企業の金融円滑化を進めるため、取引先の破綻など、緊急時に特別保証を受けられるセーフティーネット保証と政府系金融機関によるセーフティーネット貸付制度が拡充されたわけですが、こういった制度を利用し、経営の立て直しを図った企業も、やはり融資の件数が重なってくると毎月の返済が苦しくなり、資金繰りに困る企業がふえ始めたため、さらに国は、信用保証協会による一般保証、セーフティーネット保証、特別保証を利用して融資を受けた中小企業を対象にした資金繰り円滑化借換保証制度がことし二月十日から始まったわけです。わかりやすく言えば、保証協会付の融資が三本あったとすれば、それを一本にまとめ、支払い期間も最高十年まで延ばせるという制度で、月々の返済が軽くなるので、企業にとっては大変好評を得ている制度と聞いているのですが、ただし、特別保証は他と一本化できないとなっています。  そこで質問の第一点目ですが、全国の利用者が五月末日現在で約十三万二千件で、金額にして約二兆六百億円と聞いていますが、その前に、この制度の意味を確認するために紹介しますが、ことし三月二十八日の参議院予算委員会での質問で、我が党の森本晃司氏が、利用者の一部から、銀行の窓口でこの制度を使えば、会社の信用悪化につながると言われたなどの声が上がっていると質問、これに対して、平沼経済産業相は、金融機関や信用保証協会に対し、同制度利用による借りかえは、経営再建などを目指す条件緩和債権に当てはまらず、企業の信用低下を意味しないことを周知徹底していると述べられています。  本県における同制度の周知はどのように行われているのか、また、今までの利用状況と利用者の反応はどうか、お尋ねをします。  次に、質問の第二点目ですが、この制度の特徴は、複数口の融資を一本化することにあり、そこで問題になってくるのが、おのおの金利が違ったりした場合、借りかえた後の金利が幾らになるのか、利用者にとっては気になるところであり、大変重要なことであるわけです。例えば、借りかえる前の金利とほぼ同じような金利であれば、さほど問題がないのですが、中には、二%台の金利だったのが、借りかえたことにより三%を優に超える金利の条件を提示され、借りかえたいけれども金利が高いのでちゅうちょする企業もあると聞いています。  この問題についても、中小企業庁の借換保証に関するQ&Aに「借換保証に係る貸出金利は、民間金融機関と中小企業」「との話し合いを通じて決められることになります。もっとも、信用保証協会の保証の付いた貸出金は金融機関にとって貸倒リスクが極めて低いことから、こうした特性を踏まえて適正な貸出金利が設定されることが望まれます。」と書いてあるわけですが、本県において、さきに述べた金利の高設定に対する不満が起きているとの話も聞くが、県として金融機関に対してどのような対応を考えておられるのか、お尋ねをします。  第三点目の質問ですが、企業の中には、ただ融資を受け続ければ健全化が望めるものというものではないのですが、経営者としてはなかなか踏ん切りがつきにくかったり、何をどう改革すれば再生の道筋ができるのか、悩む経営者も少なくないと思います。  そのような要望にしっかりこたえていこうと、今回国が熊本商工会議所に委託し設置したのが熊本県中小企業再生支援会議なのです。メンバーも、金融機関、弁護士、税理士、公認会計士などのトップで構成されており、片岡商工観光労働部長もちゃんと入っておられます。  再生を目指す企業にとっては、大変心強く思っているのですが、全国的に見てもまだ立ち上がりができていない県が多い中、本県は、九州においても福岡、大分に次ぎ三番目に発足させたと聞いています。それだけ支援の意気込みが高いという証拠だと思いますが、しかし、一番重要なことは、今後、県内企業がこの協議会の窓口を利用し、どれだけの県内企業が再生の道筋が立つようになったかだと思います。運営費も全額国が負担してくれますので、ぜひとも多大な効果を期待したいと思いますが、今までの利用状況とあわせて今後の県のかかわり方をお尋ねします。  以上三点、商工観光労働部長にお尋ねをします。   〔商工観光労働部総括審議員小山智君登壇〕